無知なのかバカなのか

 調子に乗った安倍政権が予想通り、本音を吐き始めた。
 靖国神社を参拝した麻生副大臣ら閣僚に対して韓国や
中国が反発していることに対して、安倍首相は「国のた
めに尊い命を落とした尊いご英霊に対して尊崇の念を表
する、これは当たり前のことであり、我が閣僚において
はどんな脅かしにも屈しない」と息巻いた。
 過去の歴史を知らない、もしくはまだ授業で習っていない小学校の低学
年生位になら、その言葉は通用するだろう(小学校5年生頃に私自身は靖
国神社のことを知っていたので)。無知なのかバカなのか? 安倍は誰に
対して発言したのか。国会での答弁が世界各国に伝わるのは分かり切った
ことだ。侵略された中国や韓国が靖国神社の犯罪的役割を知らないとでも
思っているのか。
 逆に何度も火種になっている靖国神社問題について開き直る安倍首相ら
右翼的国会議員は、靖国神社を戦没者追悼の単なる慰霊施設だと本当に思
っているのだろうか。

 職業軍人を父に持ち、自らも軍国少年であった歴史学者の大江志乃夫氏
は著書「靖国神社」で、靖国神社の存在を以下のように解説する。
 「靖国神社は、国家の宗教施設であり、国家の軍事施設であり、そのゆ
えに国民統合のための政治的・イデオロギー的手段であった。戦争による
犠牲者を国民にたいして悲劇であるとも悲惨であるとも感じさせることな
く、むしろ逆に栄光であり名誉であると考えさせるようにしむけた存在が
靖国神社であった」
 もともと天皇のために死んだ者を祭るため、明治になってから造られた
宗教施設である。そのため、明治維新の功労者から祭られ始めているもの
の、明治政府に逆らって死んだ西郷隆盛や江藤新平は祭られていない。
 その人間性や果たした重責から言って西郷こそ「国のために尊い命を落
とした尊いご英霊」ではないのか。

 その後、安倍首相の発言にアメリカの高官がクレームをつけた途端、安
倍は「歴史認識の問題は歴史家や専門家に任せるべき」と発言を後退させ
た。それはそれで良いとしても、憲法は戦勝国の押付け憲法だから自主憲
法をつくると息巻きながら、やはりアメリカの一言で前言を翻してしまう
安倍首相とは…。「どんな脅しにも屈しない」発言がむなしい。


  2013年4月27日 東大和タウンマップ代表 中野しのぶ

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