プリシラ
男と女の境がどんどんボーダーレスになる中で、ゲイという物の存在も、
昔よりはるかに認められた物になっていると思う。
でも、そんな中で”ドラァグクイーン”の存在は未だ出不思議で仕方がない。
着飾ることに美を見いだす女性はいるが、あそこまで飾り立てる女性はいない。
一体、ドラァグクイーンってのは何なんだ?
この映画には3人のドラァグクイーンが登場する。
彼女たちは、過剰なまでに自分を着飾り、女であろうとする。
そして、見た目とは裏腹に傷つきやすく、想像も付かない傷を持っている。
でも、とても前向きで、とてもタフだ。
もちろん、みんながみんな、そうではないのだろうけど、
この映画の彼女たちは自分の存在を心から信じ、自信を持っている。
そう、彼女たちは女であることのプロなんだ。
女とはどういう物であるかということを知り尽くしているんだ。
バーナデッドの立ち居振る舞いを観れば、それはとてもよく分かる。
常に女として生き、意識し、人が見ていようが見ていまいが、
常に人の目に映る自分の姿に美しさを求めている。
それがプロの女性だ。
ただ、穴があるだけで女なら、それは企業努力を怠っているんじゃないか?
勃たない男は男じゃない。穴があるだけで女でいられるのか?
じゃあ、男なのに女として産まれてきた彼女たちは、どうすれば女として認められるの?
彼女たちは、ドラァグクイーンであることで、自分たちが女であると自覚しているんだ。
夢を叶えること。
愛を求めること。
自由に生きること。
常にそうやって生きることは、凄く大変だ。
でも、彼女たちは常にそうしてきた。
そんな姿を見ていると、凄く勇気が出る。
彼等の生き方が凄く好きだ。
見た目の毒々しさと、内面の凄く優しい人間らしさ、穏やかさ。
でも生きることには常に前向き。
もう恐れることは何もない!って感じに、次々と荒波に飛び込んでいく様は、
本当に勇気をくれる。
心の底から暖かくなれる。
