| タイトル | 感想 | 評価 |
| 生き血を吸う女 | タイトルだけを見ると、吸血鬼映画のようだが、純然たるマッド・サイエンティスト映画。20世紀初頭のオランダ、美術を学ぶ青年がロッテルダム郊外の田舎町に、恩師の学者兼芸術家である教授を訪ねてやってくる。教授は、そこで死に直面した歴史上の人物をモデルにした蝋人形を展示していた。青年はそこで、美しい教授の娘に魅了されるが、彼女には秘密があった。種明かしをしてしまうと、彼女は死の病に冒されており、常に血液を新しいものに入れ替えないと生き延びられない体になっていたのだ。そして、教授は若い娘を誘拐してきては、彼女に生血を与え、死体を加工して展示していた。そして、教授の魔の手は、青年の婚約者へと・・・。なんといっても、教授の娘にして、人の生血を輸血しないと生きていけないという奇病を患った悲劇のヒロインに尽きる。人の命をもらわないと生きていけないという葛藤を抱き、自分の生に疑問を持っている。死にたくとも、父親である教授が自分を生き返らせてしまう。いや、本当に彼女は死にたかったのか?死んでしまうということすら知らないまま、ただ、生き死にを繰り返していたようにも見える。「蝋人形の館」の狂気に「フランケンシュタイン」の悲しさを融合させたような美しい怪奇譚。 | ★★★ |
| 淫虐地獄 | 多分、20年以上前のホラー映画なんだろな。7人の男女が、古びた老館に一夜の宿を取る。そこは一人の悪魔が住む淫虐の館だった・・・って、全然淫虐じゃないんだけどさ(^^;まぁ、確かに、悪魔が女性の姿を借りて、男性たちを誘惑してくるっちゃあしてくるんだけど、タイトルから過剰な想像をし過ぎたみたい。古典的な閉じ込められ型のオカルト映画です。 | ★★ |
| SF第七惑星の謎 | 多分60年代のSF映画なんだけど、舞台は2001年。うーん去年。天王星に調査に向かった宇宙船の乗組員が、天王星に降り立つと、そこには、氷の世界じゃなく、緑の世界、それも乗組員の1人が育った森が広がっていた・・・これは、その星にずっといた異星人が、かねてより羨ましがっていた地球を乗っ取るために、地球人に幻覚を見せて、その体を乗っ取って、地球に行くために仕組んだ罠だったのだ!!って、そう書けば結構硬派なSFに聞こえるんだけど、なんてったって、この乗組員たち、憧れの女性の幻想が目の前に現れて、みんなメロメロに。これじゃいけないと、宇宙人をやっつけようとするのだが、燃やせばいいじゃんって、でっかい火炎放射器を、幻想の小屋で作って、それを持って行くも、作った火炎放射器も幻想で、やっつけようとしたら消えちゃってあたふた。結局は、ロケットの燃料の液体酸素をぶっ掛けて凍らしてから爆破。なんじゃそりゃー。エピローグも凄かったっす。そうかぁ、2001年はこんな未来になってるかもって思われてたのか。夢があるような、ないような・・・うーん。 | ★☆ |
| 襲い狂う呪い | えーっっと、60年代のオカルト映画なんだけど、タイトルからして幽霊物だと思ったら、これが違うんだなぁ〜。襲い狂うそれは、その屋敷に住む人々を死に陥れ、育つ植物や動物さえ変異させてしまう。その正体は、宇宙から落ちてきた隕石。オイオイオイオーイ!どんなオチやねん(^^;多分、こんな映画、誰も見ないだろうからオチまで書いちゃうけど、ホント、びっくりっすよ。人々に死をもたらしていたのは、隕石から発せられる放射能だったなんて!!そう、これは実はSF映画だったんですねぇ〜。タイトルにまんまと騙されましたねぇ〜。この文章読んで、見たいと思う奇特な人っているんかいな? | ★☆ |
| 骸骨の叫び | 成る程ねぇ〜。確かに”骸骨の叫び”だわ。過去にトラウマを持つ妻と、それを助けようとする夫。静かな生活をするために山奥に引っ越してくるが、夜な夜な叫び声や怪異な現象が起こる。そこに、気の触れた庭師や、親切な牧師夫婦が絡んでくるのだが、まぁ、種明かしはさすが40年も前の映画。ふぅん。で終わっちゃった(^^;まぁ、こんなモンなんだろなぁ。 | ★☆ |
| 怪獣ウラン | 続けてSF怪物クラシック。こちらは軍の演習中に、突然地面に亀裂が走り、そこから得体の知れない何かがやってきたという設定。科学者がその説明をするんだけど、よく分からないと言いながら、仮に地底にずっと住んでいた知能をもつ何かがいたとして、それが日の光を見たら、出てきたいと思うだろう?っていや、そうは思わないけど(^^;;亀裂を埋めれば大丈夫だろうと、コンクリートを流し込んで固めてみたりしてたけど、そんな地中深くまで流し込もうと思ったら、どんだけコンクリが必要??という疑問は無いことにされてた。ラストシーンも、え?失敗した??って思わせておいて、あ、やっぱり成功!ってどんなオチやねんってツッコミどころは最初から最後まで満載だったけど、まぁ、楽しめる映画ですよ。あ、邦題にウランって付いてるけど、放射性物質を放つってだけで、ウランじゃないです。多分。 | ★★ |
| 回転 | デボラ・カー主演の61年製作のオカルト。「ねじの回転」という有名な原作を元にしていて、91年には「ホワイト・ナイトメア」というタイトルで、再映画化もされてます。で、これだ。「ホワイト・ナイトメア」は主演のパッツィ・ケンジットが大根だったので、せっかくの欝蒼とした森や、寂寥とした屋敷の雰囲気をぶち壊してたけど、そこは、さすがデボラ・カー、怯えながらも、悪霊に立ち向かおうとするヒロインを見事に演じてました。二コール・キッドマンの「アザーズ」はこの映画を元にしたらしいね。とにかく、ふと気付くと姿を現している幽霊の姿が、恐ろしすぎ。湖面の真ん中に佇む黒い服の女、窓から覗き込む野獣のような目をした男、そして、クライマックス、全てが終わってしまうあのラスト。正直、あのラストは、見終わった瞬間、頭が空っぽになったけど、一旦、頭の中が無になった状態から、再び沸き起こる恐怖。じわじわと怨霊の恐ろしさが蘇って来るんだよ、これが。はぁ、もう10年以上も見たいと思っていた映画だったけど、予想以上の怖さだったなぁ。放送してくれたWOWOWに入っててよかった(笑)ということで、この映画、未だにDVDはおろか、ビデオにもなってないので、見たい方はご一報ください。 | ★★★☆ |
| 吸血鬼ノスフェラトウ | 吸血鬼へ | ★★★ |
| 恐怖の足跡 | いやー、あのラスト、めちゃくちゃこえーっす。突然、自分の存在がなくなったかのように音が消えてしまったり、謎の男の幻影が現れたり、異常な出来事が起こり続けると思ったら、そういうことだったんですねぇ。恐いけれど、あの舞踏シーンは、恐ろしいほどの美しさが、素晴らしかったです。これで、英語が分かったら、もっと恐いんだろうけどなー。僕程度の英語力じゃ、ちょっと難しかった(^^; | ★★★ |
| 恐怖の岬 | 後に、ロバート・デ・ニーロ主演でリメイクされた”ケープ・フィアー”のこれがオリジナル。当然、リメイク版よりも数倍怖いし、説得力がある。そうだよ、復讐劇なんだから、こっちのラストこそが当然至極なラストなんだよ。確かに、30年以上前の映画だから、緊迫感や迫力は劣るけれど、そんなことは全然気にならない。ただ、グレゴリー・ペックが頼もしすぎるかなぁ〜?って。 | ★★★☆ |
| 恐怖の夜 | クリストファー・リー主演の3話オムニバス。それぞれ、とても哀しい愛の話で、しかも怖い。例えば、1話目は、齢を重ねた老紳士二人が、片方の誕生日で昔を思い出している。昔、結婚式直前に愛する人を亡くし、そのあまりの哀しみから、生涯を独身で通した。その夜、雷が屋敷の外の納骨堂を直撃し、30年間開かなかった扉を開ける。そこに入った二人が見たのは、30年前に死んだそのままの姿で眠る花嫁。天井からしたたり落ちる雫が、彼女を腐敗から護っていたのだ。その雫を老紳士二人が飲むと、見事若返り、花嫁に注射すると、見事生き返った。30年前に果たせなかった結婚式を・・・と喜ぶが、そこに思わぬ事実、そして悲劇が・・・って展開。昔のオカルトって何でこんなに雰囲気があるんだろう?? | ★★★ |
| 原子人間 | どーしてそうなってしまったのかなんて何の理由もない。ただ人間が怪物になっていく。でも、下手に理屈付けるよりもずっといいっす。あの怪物のアップがどう見てもタコであろうと、どう見ても20pくらいなのに、野次馬に”ありゃ6mはあるぞ!”と叫ばしてみたり、ヌメヌメと通った後が壁にあるだけだったり、それでいいんです。そう言う映画なんですから。それを楽しめるだけの度量がないとね。 | ★★★ |
| サイコ | ホラー映画と言う名称が使われたのはこの映画からだという。観ていない人、この映画のラストを知らない人のために、ストーリーについての感想は書きません。この映画が何故ホラーと呼ばれたのか、それは、余りにも有名なあのシャワーシーン。恐怖に怯えるジャネット・リーの姿、叫び声を上げる彼女の顔は、忘れようにも忘れられない。ホラーとは、恐怖の感情を煽る映画。この映画は、純粋にそのためだけに作られた。だから、怖い。 | ★★★★ |
| 残酷の沼 | あちゃー、もちっと面白いオカルトかと思ってたのに、これは酷いな。遊園地のとある館に集まった、5人の男女。そこにディアボロと名乗る男が現れ、皆の未来を見せるという。彼らの目の前に座る蝋人形は、左手に人生の糸を、右手は運命のはさみを持っているのだという。好奇心に駆られた男女たちは、それぞれの糸を切られた時、邪悪に満ちた恐ろしい未来を見ることになるのだった・・・。ってDVDのジャケのあらすじに書かれてあるんだけど、見せられる5人の男女の未来が、かなりオーソドックスというか、ひねりの無い物語ばかりなので、退屈なんだよね・・。タイトルの「沼」ってのも、良く分からん・・・。 | ★ |
| シェラ・デ・コブレの幽霊 | 世界でも最も見るのが難しいであろうホラー映画、それがこの「シェラ・デ・コブレの幽霊」。何しろ、DVD化はおろか、所在が確認されているフィルムが1本しかない。本国アメリカでは余りの恐ろしさに公開中止となり、テレビ放送もされなかったのだが、何故か日本では67年に日曜洋画劇場で放映され、多くの人たちに一生消えないトラウマを残した。ホラー映画マニアの中でも知る人ぞ知る作品だったのだが、09年8月に放映された「探偵ナイトスクープ」で取り上げられたことにより、一躍、話題の作品となる。かくゆう僕も、この放送で知った一人なんだけど、まさか自分にそんな映画を見る機会が与えられるとは思わなかった。ホラー映画仲間から、上映会のお誘いをいただいた時、どんだけビックリしたか。・・・って前置きだけで長すぎるね(^^;イヤ、実際に見て、この幽霊、確かにトラウマになります。もちろん、40年も前の映画なので、今の映画のほうがよっぽど怖い映画はありますよ。でも、あの幽霊ですよ。この画像はネットからの拾いもので誰かが描いたんだと思うんだけど、実際に画面の中を動いてるのを見ると本気で怖いっすよ。この映像を、当時の写りの悪い白黒テレビで見たとしたら・・・。きっと夜中にトイレに行けなくなるなんてレベルじゃ済まないと思う。本当に貴重な体験をさせていただきました。ちなみに、会場には、「姑獲鳥の夏」の作者・京極夏彦さんや、「吸血鬼ハンターD」の作者・菊池秀行さんもいらっしゃってました。しかも、京極さんは2つ隣の席だったりして、違う意味でも緊張してましたよ(^^;ツーショットの写真も撮ったし(^^;; | ★★★★ |
| 地獄へとつづく道 | 数年前に「TATARI」としてリメイクされた1959年のオカルト映画。監督はウィリアム・キャッスルで、主演はヴィンセント・プライス。幽霊が出るといわれる部屋で一晩過ごせたら100万ドルを支払うという条件で、ある夫妻に集められた5人の男女。部屋に通された瞬間から、シャンデリアが落ちて来たり、怪しげな老婆が通り過ぎたりと、ムードはかなりいい。しかし、話が進んでいくと、徐々にオカルトからサスペンスへと変わって行き、え?それで終わり?ってラストに。サスペンスっぽく始まって、ホラーになっていくって映画は結構あるけど、逆のパターンは珍しいかな? | ★☆ |
| 処刑男爵 | またまたまた!マリオ・バーヴァ未公開未ビデオ化作品第3弾!多くの人を虐殺した”処刑男爵”を、その子孫が現代に甦らせてしまった。再び虐殺の悪夢を繰り返し始めた男爵を葬ることは出来るのか?・・・ってストーリーもそれだけで説明できるんだからいーよなぁー(笑)でも、展開を盛り上げる演出の数々は、さすがマリオ・バーヴァ。扉の下の隙間から流れ来る真っ赤な血とか、向かいの尖塔にオブジェのように飾られた死体とか、怖いと言うよりも美しささえ感じるほど。60年代、70年代のこうしたホラー映画は、ビデオ化もされていないものが多く、見る機会も少ないけど、こうして改めてみると、全く色あせない恐怖もあるんだなと、再確認できる。 | ★★☆ |
| 白い肌に狂う鞭 | こりゃまた、凄まじい映画だな・・。感動されていた兄が突然戻ってくる。弟と結婚した女は、彼の与える痛みを忘れられず、再び現れた兄に心揺らぐが、彼が何者かに殺されてしまう。ゴシックな映画なのに、テーマはSMと幽霊というとんでもない映画。それなのに、この兄をクリストファー・リーが演じることで、実に格調高く、官能的な映画になっているのがとっても不思議。兄を殺したのは一体誰なのか?父も弟も、使用人でさえ、彼を恨んでいないものはいなかった。そして、弟の妻が見るその幽霊は本物なのか、それとも、彼女の妄想に過ぎないのか。ミステリーとオカルトが同時進行で進み、やがて物語は悲劇へと連なっていく。監督はイタリアン・ホラーの始祖であるマリオ・バーヴァ。幽霊を扱った彼の映画では「血みどろの入り江」という傑作があるが、あちらも窓から覗く少女の幽霊のショットが非常に印象的だった。女性が鞭で打たれ、その背中に傷を残すという衝撃的なカットのため、ともすればサディスティックな面のみクローズアップされそうな内容だが、映像の美しさといい、クライマックスに向けて解き明かされる真相といい、実に見応えのある恐怖映画。 | ★★★ |
| たたり | その姿は一度も見せなくとも、音と、歪む建物だけで、その存在を嫌と言うほど恐ろしく感じる。まさしく幽霊屋敷。その白黒の映像は、青空なのか夜空なのかさえ判別できない。重い鉛の空。昼の光が射し、そこに映えるはずの屋敷の重々しい姿。そして、室内の暗さはそれ以上に不安感を与える。これをリメイクしたというホーンティング、アレはいったい何だったんだろう?あの映画のせいで、こちらを観る人が減るとしたら、哀しすぎる。あの女性が何故、屋敷に取り憑かれてしまったのか。そのラストは、恐怖と哀しみに満ちている。祟られる事のホントの怖さを知るだろう。 | ★★★★ |
| 血塗られた墓標 | イタリアンホラーの父マリオ・バーヴァの60年の作品。これがデビュー作なのかぁ。冒頭、魔女として処刑される女性の顔に、内側にトゲの付いたサタンのマスクが打ち付けられるシーンからもう釘付け。これほどムードのある魔女映画って他にある?ホントに古典的な魔女の復活と死滅を描いた映画でしかないんだけど、今では決して作れない品がある。ホラー映画ってホントはこんなに雰囲気のある映画だったんだなぁ〜。 | ★★☆ |
| 血の蝋人形 | 主演はヴィンセント・プライス。歴史上の人物を蝋人形として命を吹き込むことに生涯をかけていた男が、金儲けしか頭にない強欲な経営者によって、自らの作品に火を放たれてしまう。その火事によって、二目と見られぬ姿になった蝋人形師は、その経営者に復讐を遂げるが、死体を使った蝋人形の製作に取り付かれてしまう・・・余りに猟奇的な殺人の数々は、とても50年も昔の作品とは思えないほど。生きている人間と見まごうほどの蝋人形に囲まれていると、本当にそれが死体からできているのではないか?と錯覚を起こすのもよく分かる。蝋人形を製作するための装置がまた凄いんだ、これが。ヴィンセント・プライスの鬼気迫る演技は本当に凄い。長身でその威厳ある風貌から放たれる威圧感には、それだけで、畏れを感じてしまう。助手として、口の利けない粗野な男を、チャールズ・ブロンソンが演じているのにもびっくり。若いときはこんな顔だったんだぁ。 | ★★☆ |
| 血塗れ農夫の侵略 | なんで、こんなに音楽がしっかり付いてるの?って位、カルトテイストに溢れた映画。未だに、レンタルに置いて有る店を、借りた店以外で見たことがないっす。カット割りはど下手だし、フィルムもメチャクチャで、画像が突然悪くなったりする。まだ、H.G.ルイスの映画の方が、出所がはっきりしているから、安心できるけど、これはホントに正体不明。あまりの馬鹿馬鹿しさに失笑してしまった。よく作ったなぁこんな映画・・・ | ★★ |
| 血を吸うカメラ | ジャケットにもある、大きく歪んだ顔、この顔の意味が明かされるラストシーンは正に鳥肌モノ。殺人鬼も、殺人の方法も、開巻直後に明かされる。にも関わらず、最大の恐怖は最後の最後に訪れるという、構成の巧さ。いや、狂ってるよ。この殺人鬼が、じゃなくて、この映画自体が。ヒッチコックの「サイコ」と同時期である1960年に作られていながら、当時、余りのインモラルな内容に映画は批評家の不評を受け、監督もこの映画を作ったことで、キャリアを閉ざされてしまったという曰くつきの映画。しかし、「サイコ」がホラー映画の始祖と言われるほどの名声を獲得しているのに対し、この映画が取るに足らない映画なのかというとそうではない。「サイコ」や、5年後に作られた「コレクター」といったサイコ殺人鬼映画の傑作と同じレベルで語られるべき傑作であると思う。すでに実績を残していたヒッチコックが「サイコ」で更に評価を高めたのとは対照的な運命を辿ってしまった映画であり監督だが、幼少期のトラウマによって狂った男の狂った心を、これほどストレートに描ききった映画は、なかなかお目にかかれるものではない。 | ★★★★ |
| ディレンジド | 長らくその存在は知られていながら、フィルムは全て紛失してしまったと思われていた幻の映画。悪魔のいけにえや、サイコのノーマン・ベイツのモデルとなった連続殺人鬼エド・ゲイン。その事件を、最も忠実に映像化している。死体が並べられた部屋の中で、死体からはぎ取った皮膚と頭皮をかぶり、死体と同化したかの如く座っている姿、そして、ふっと立ち上がり、襲いかかってくる様。夢にまで出てきそうなほどの怖さは尋常ではない。あの狂い方、死体をフックに吊り下げ、解体しながら、ふと正気に戻り、腸を剔り、血を浴びながら絶叫するシーンは、あまりに哀しい狂気だ。エド以外の心理描写を排し、その行動だけを描写することで、より深いエドの心理を克明に描写しているにもかかわらず、やはり彼の心は理解できない。理解しようがない狂った心。彼の瞳には母しか映っていないのか? | ★★★★ |
| 半魚人の逆襲 | クリント・イーストウッドの映画デビュー作なんだってね。でも、どこに出てるのか、全然分からんかった(^^;;「逆襲」と銘打ってるだけあって、パート1の「大アマゾンの半魚人」ってのがあるんだけど、そっちを見ずに、先にこっち見ちゃった。DVD持ってるのに(^^;;;;半魚人の造形は素晴らしいよね。冒頭、いきなり捕獲されちゃって、水族館で展示されちゃう半魚人。知能を調べようとする女性科学者に惚れちゃう半魚人。追いかけて追いかけて、その女性以外は殺しちゃうもんだから、人間たちに退治されようとしちゃうのは、人間のエゴが見えて悲しいよなぁ。勝手に捕獲しといて、人間に害を与えるからって、退治されちゃうって。映画の中では、もちろん悪いモンスターなんだけど、「キングコング」と同様、人間の勝手で振り回された半魚人の姿はやっぱり悲しく映る。 | ★★☆ |
| 光る眼 | ホラー創世記の名作というべき作品の一つだが、さすがに公開当時のインパクトは感じられないだろう。話は単純出先の展開が読めるし、合成もちゃちい。哲学的なストーリーにしようと思えばいくらでも出来るはずなのに、AIP映画のようなB級以下のモンスター映画になってしまっているように見える。宇宙からの侵略者が、人間の体を借りて侵略を始めるって設定はここから始まったんだろうな。 | ★★ |
| 火を噴く惑星 | ロシア製のトンデモSF映画。金星に行った御一行を待ち受ける危機また危機!なんて言うか、なんとも言えない(^^;金星なのに、動く植物に襲われるわ、恐竜は歩いてるわ、海底に潜ったら遺跡は出てくるわ、なんでもアリにも程があるっす。でもでも、テーマになっているのは、実は奥深くて、知的生命体が何処からどうやって生まれ来たのか?最後の最後に発見されたその痕跡にちょっと感動。でも、それが何かってのは全然わかんないんだけどね。そんだけ。 | ★☆ |
| ホワイトゾンビ | 古典ホラーって、なかなか見る機会がないけど、たまに見るとやっぱり凄い。ベラ・ルゴシ。エド・ウッドの映画にも出演していたハリウッド黄金時代の怪奇スターだ。いやぁ凄い眉毛(笑)で、この映画では、両手を組んで念を込めることで、死体を操るってのを演じてるんだけど、これがあやしすぎ。何でそれで死体が動いちゃうのか、全然理由が分からないんだけど、そういう設定なんだからいいじゃんって何だか投げやりに納得。何が起こったのかよく分からないラストシーンにもびっくり。え・え・え〜?って驚いてる間にENDマーク。この映画はゾンビが初めて描かれた映画として有名なんだけど、ゾンビは特に活躍しません。操られるままに襲いかかってくるだけで、人肉を食べたりもしないしね。この映画で一番怖いもの、それはもちろん、死体を操る魔術師のベラ・ルゴシですから。 | ★★ |
| 魔の家 | わはは。面白くないとは少し聞いていたけど、ここまで面白くないと腹も立たないね。元祖「フランケンシュタイン」「フランケンシュタインの花嫁」を作り、「ゴッドandモンスター」の主人公のも出るにもなったジェームズ・ホエール監督による、屋敷ものスリラーなんだけど・・・嵐の夜に迷い込んだ家は狂人の住む館だったって話なんだけど・・・これはドリフ?!なんか、今にも舞台が回りだして、ちゃっちゃかちゃっちゃ♪ってあのドリフの幕間の音楽が流れてきそうだったよ。しかもこっちは笑えない。びっくりだね。見たい人はDVDありますので、貸します。びっくりしてくださいな。 | ★ |
| 遊星よりの物体X | まぁ、南極大陸を舞台にした宇宙人モノでしかないんだよね。リメイクされていなかったら決して日の目を見なかったかもしれないSF映画でしかない。でも、氷の中に閉じこめられた巨大宇宙船を発見するシーンはとんでもなく凄い。このシーンだけでも観る価値アリっす。 | ★★ |
| 妖精たちの森 | 幼い姉弟の無垢な残酷さを描いた傑作「回転」の前日譚を描いた映画。「回転」では想像するしかなかった幽霊となって出てきた前の女家庭教師と野卑な庭師に何があったのか?この映画でも、姉弟の無垢な残酷さが、彼らを破滅へと導く。とにかく、野卑な庭師を演じたマーロン・ブランドの野生的な魅力が強烈。家庭教師に対しては圧倒的な支配力をもって、彼の魅力の虜にしてしまうが、子供たちの前では、優しいおじさん的な二面性を見せる。その二面性を観た幼い子供たちが、大人の欲望やねじれた愛情を理解できる訳も無く、ただ純粋に欲望をコピーする。その挙句の悲劇。確かに、後から作られた物語なので、中途半端な点は多々あるけれど、マーロン・ブランドの魅力だけで見応えのあるサスペンスに仕上がっていると思う。でも、まぁ、よくこんな無垢な子供が殺人を犯すなんて、アンモラルな映画がDVDになったよなぁ〜。 | ★★☆ |
| 世にも怪奇な物語 | ロジェ・バディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニの3人の監督が、作り上げた怪奇映画のオムニバス。どれも、作家性の強い監督が撮っただけに、美しい映像に、正に世にも怪奇な物語が展開している。1話目は若くして莫大な遺産を相続した貴族のわがままな娘(ジェーン・フォンダ)が、貧乏な分家の青年に惹かれたことから、訪れる悲劇を、2話目は才能ある若い男(アラン・ドロン)が、自分の暴走を止めようとする影を殺してしまったことから壊れていく姿を。3話目はイタリアに遣ってきたイギリスの俳優が見る少女の幻影に苦しめられ、やがて破滅する姿を描いている。どれも、自分を見失ってしまった主人公が幻想に苦しめられ、破滅していく姿を、考え抜かれた構図で描き尽くしていえる。沈み行く夕日の前で燃えさかる邸(1話)、教会の鐘から飛び降りる男の姿(2話)、全てが終わった後のハイウェイの朝焼け(3話)それぞれが、それだけで絵になるような映像で、美しくも恐ろしい雰囲気を与えてくれていた。厳かで、静かな狂気。恐怖は芸術になりえると感じられる映画だったなー。 | ★★★ |
| 妖婆・死棺の呪い | ぬるーい(笑)67年ソビエト産激ヌルゲテゲテ妖怪大行進映画。神学校の青年が、休暇に家に帰る途中、老婆に襲われる。その老婆は、箒にまたがって空を飛び、彼を連れて行く。降りたところで、老婆をぶちのめして殺したら、若い娘の姿に変わる。逃げる青年。そしてその後、娘の親から、彼女の遺言で青年に埋葬の祈りをして欲しいと依頼が来る。初めは断る青年だが、金を詰まれて引き受ける。娘の死体と2人っきりで閉じ込められること三日三晩。次々と不可思議な現象が起き、青年の精神は追い詰められ崩壊していく・・・ってそんな話。まー、とにかく最後の夜に、壁から床から化け物が続々と出てくるんだけど、その様が怖いんだか笑えるんだか。15年位前に一度見たはずなんだけど、全然忘れてた。そうかー、こんな映画かー。すげーな、ソ連って。それに、このDVD、日本語字幕のほかに、ロシア語、英語、仏、独、オランダ、スペイン、イタリア、ポルトガル、ヘブライ、スウェーデンの字幕収録って、どゆ事?! | ★★☆ |
| リサと悪魔 | イタリアン・ホラーの父、マリオ・バーヴァの未公開未ビデオ化作品。アメリカからローマへ観光に来た女性が悪魔に魅入られて、迷宮のような悪夢へと誘われる。テリー・サバラスが悪魔の化身を演じ、これがまた渋いんだ(^^;観光地から少しはずれるだけで迷宮のような町並みに紛れ込んでしまう、その恐ろしさ、不安感は、誰しも一度は体験したことがあると思う。周りに誰も知っている人がいない。ここがどこかも分からない。世界でたった一人になってしまったような孤独感。ラストシーンはその極限まで導かれてしまう。ま、70年代初期のオカルトだから、展開は結構ぬるいんだけどね。 | ★★ |
| 冷凍凶獣の惨殺 | いやはや・・・このタイトル凄いよね(^^;冷凍凶獣なんて言葉、ちょっと思いつかないよ。しかも惨殺(笑)30年以上前に作られたトンデモ怪獣映画。冷凍凶獣の造形が凄すぎる。復活の仕方が凄すぎる。退治の方法が凄すぎる。でも、ツッコミだしたらキリがないほど、どーしたもんだろって最低映画。見てしまったことを後悔するな。いや、人に話すネタにできるからいいか。途中、人を喰っちゃうシーンがあったけどさ、あの人、切り抜きじゃん・・・もうビックリしどおし。 | ★ |
| 悪い種子 | こりゃまた・・・。悪人は生まれながらにして悪人なのか?遺伝子レベルで、悪の心は遺伝し続けるのか?一人の少年が、池で溺れ死んだ。そばにいたのは一人の少女。そして、彼女の手には少年のメダルが握られていた・・・。子供が怖い映画って「ザ・チャイルド」とか「光る眼」とかがあるけど、どっちも集団だからなぁ。一人の子供が次々と犯罪を犯していくという映画、しかも、なんの超常現象も関係なく、一人の人間として子供が犯罪を、という映画は今まで見たことがない。悪魔でもない、宇宙人でもない。悪い種子を受け継いだことが原因で起こる惨劇。また、この少女を演じた女の子の演技が恐ろしいんだ・・・。 | ★★★☆ |