| タイトル | 感想 | 評価 |
| 悪魔のいけにえ | ホラー映画のあり方を根本から変えてしまった、まさしくエポックメイキングな傑作。人里離れた墓地のそばに住む奇怪な家族、彼らの存在に理由はないのかも知れない。人間の顔の皮をマスクにしているブッチャーマン、狂っている兄と親父、ミイラと化した爺様。彼らに関わってしまった被害者たちは、解体用フックに吊され、腹を割かれ、残った一人は執拗なまでに追い立てられる。しかし、それらの残虐シーンが怖いのでは決してない。映っている全ての物が、理由もなく怖い。太陽、草むら、ランプ、歯・・・全ての物に意味が無い。意味が無く怖い。理由が無く怖い。これほど怖いものがあろうか? | ★★★★ |
| 悪魔の沼 | 「悪魔のいけにえ」のトビー・フーパー監督が、その次に放ったスプラッターホラー。観たいと思いつつもずーっと観てなかったんだよね。DVDでようやく廉価版がリリースされたので、購入して観ましたよ。なんつーか、この監督、やっぱり狂ってますね。ホテルのバルコニーのすぐ横の池に人食いワニを飼ってるって、おかしいでしょ??でもこれが(これも?)実話だってんだから、アメリカって国自体が狂ってるんか?全編がスタジオ撮影になってるから、「悪魔のいけにえ」のような、現実にどこかにありそうな異様な雰囲気は皆無で、いかにも作り物っぽい。でもそれが逆に、すぐに壊れてしまいそうな危うさを醸し出しているのだから怖い。あのホテル(っつうか、モーテル?)の管理人の狂いっぷりは、相当怖いし気持ち悪い。いくら困ってても、あんなホテルに泊まろうなんて、絶対思わないよ。トビー・フーパーが「悪魔のいけにえ」の成功で、ハリウッドに招待され撮った失敗作との烙印が押された映画といわれていますが、狂気という点では、並みの映画では足元にも及ばない狂気が渦巻いてます。特に、母がベッドの上で縛られ逃げ出そうともがき音を立て、娘が床下に閉じ込められ襲い来るワニに怯えて泣き叫び、1階の部屋で情事の真っ最中のカップルが、不審な物音に気づきそうになると、管理人が騒々しくラジオのボリュームを上げる・・。こんな状況を作り上げ、映像でしっかり見せることが出来るのはホントに凄いの一言。ちなみに管理人の甥っ子役で登場する青年が、まだ駆け出しのロバート・イングランド。「エルム街の悪夢」のフレディですね。特徴のある顔立ちだから、すぐに分かりました。で、泊まりに来る家族の母親が、「悪魔のいけにえ」で最後まで生き残ったマリリン・バーンズ。今回も、監禁されちゃって、えらい事になってます。DVDのジャケットで、口にテープ張られてる人っす。 | ★★★ |
| 死霊伝説 | キング映画評その1へ | ★☆ |
| ファンハウス/惨劇の館 | 何故か見てなかったトビー・フーパー初期の傑作。遊園地のお化け屋敷で一夜を明かそうとした二組のカップルが、そのお化け屋敷で殺人を目撃してしまったことから、恐怖の一夜が始まる。で、その殺人を犯した男ってのが、そのお化け屋敷の支配人の息子なんだけど、これがえらい顔をした奇形児で、「フェノミナ」のあの子供よりも数段怖い。それでも息子をかばおうとする支配人の気持ちは分からないでもないけど、全国各地を回りながら同じような殺人を繰り返してるって、どーよ。ま、それはそれとして、殺され方が、さすがにお化け屋敷を舞台にしているだけあって、トリッキーでなかなか怖い。ヒロインの弟を探しにきた両親が、外にいるのに、空調の大きなファンの騒音のために叫んでも叫んでも、声が届かないってシーンは、絶望感をかなり煽ってくれたなぁ。ヒロインと怪物の機械室での対決もフーパーならではの青い光に包まれて、かなり良かった。さすが、「悪魔のいけにえ」を撮った監督だな−って思わせるシーンがいくつもあって、面白かったっす。 | ★★★ |
| ポルターガイスト | とても、”悪魔のいけにえ”と同じ監督が撮ったとは思えない。スピルバーグの色がかなり濃く出ているのは確かなのだが、その後の”スペース・バンパイア”を観るにつれ、この映画も紛れもなくトビー・フーパー監督の映画なのである。平凡な家族の新居。テレビの中から囁きかける幽霊たち。連れ去られる少女。試される家族の絆。青い光、あふれ出る光の洪水。”悪魔のいけにえ”とはまた違う、フーパーのもう一つの原点。傑作。 | ★★★★ |
| スペース・バンパイア | 宇宙からの侵略者。人間の精力を吸い取ってしまう侵略者って言うそれまで観たことのないSF映画。ポルターガイストで開花したフーパーの青い光で溢れた映像が、最もはまった映画。この映画はなんてったってラストシーン。大作にもかかわらず、かつて観たことの無いほどシュールなオチ。みんな頭の上に?が浮かんだんじゃないかぁ〜?壮大過ぎるっすよ、フーパー監督(^^; | ★★☆ |
| スペース・インベーダー | 火星からの侵略者、話は古典的な侵略物なのに、かなりグロテスクな宇宙人の描写がハマリまくってる!前作があまりに傑作だったので、影に隠れがちだけど、僕はこっちの方が好きだなぁ〜。 | ★★★ |
| 悪魔のいけにえ2 | フーパーは”悪魔のいけにえ”をして、”二度とは撮らない映画だし、二度と撮れない映画だ”と自らの作品を評していた。しかし、1作目から15年の歳月を経て、蘇るあのレザーフェイスの恐怖。前作でコロされた車椅子の兄ちゃんのお父さんが、犯人を捜し出して復讐するという話。フーパー監督も気合い入ってたんだろうなぁ、1作目とは全く違う狂気を描き出してくれた。復讐に燃えるお父さん役に、デニス・ホッパー。狂った家族に復讐を誓う狂った親父。狂気が乱舞する。 | ★★★☆ |
| スポンティニアス・コンバッション | 再びSFの世界に挑んだ野心作。政府の実験の結果産まれた人間、彼らには人体を自然発火(スポンティニアス・コンバッション)させる能力を持っていた。彼らを巡る陰謀と、自らの能力と過去を知ってしまった男の戦い。しかし、自然発火と言っても、炎の少女チャーリーのように相手の体に火を付ける(ファイアースターター)の能力ではない。飽くまで自らの体が発火し、相手をも焼き尽くすという能力。そのため、復讐するに連れ、男の体は火傷でぼろぼろになっていく。そして迎えるラストシーン、これはスペース・バンパイアのラストを遙かに越えるシュールさ。ココまで行くとシュールなんてモンじゃないよ。正に驚愕。開いた口がふさがらないもの凄いラストシーン。その凄さは自分の目で確かめて下さい。 | ★★★ |
| マングラー | キング映画評その3からの続き〜何故、この映画がその迫力にも関わらず怖くないか?それは、フーパー監督が得意としていた青い光りの使い方を間違えているからだ。彼の過去の映画は、「悪魔のいけにえ」に代表される渇いた埃っぽい映像と、「スペース・バンパイア」に代表される青い光りに包まれた目映い映像に分けられる。前者では猛烈な熱さを、後者では震えるような冷たさを感じさせ、恐怖を煽っていた。しかし、この映画では、蒸し暑い蒸気で包まれた工場内を青い光りで包んでしまうという大間違いを犯してしまった。あれでは、噎せ返るような工場の熱さが伝わらない。途中、命を持った冷蔵庫が青い光を吹き出していた。あのシーンが怖かったのは、冷蔵庫の冷たさが伝わってきたからだ。もし、工場をもっと熱い映像で描いていたなら、と思うと非常に残念だ。 | ★★ |
| ツールボックス・マーダー | 「悪魔のいけにえ」「ポルターガイスト」のトビー・フーパー監督、久々のB級ホラー大作!!?職探し中の教師の妻と、ER勤務の新米医師の夫が、引っ越してきた歴史あるアパートには、隠された秘密があった。夜毎消えていく隣人たち。果たして、そのアパートに隠された秘密とは??って、基本ベースは「サスペリア」と「インフェルノ」みたいで、そこに「悪魔のいけにえ」を混ぜて、不死身の怪物登場させたって感じかなー?脚本が若い二人なんで、これまで作られたホラーのいいとこ取りみたいな感じもしたけど、なかなか面白かったっす。ヒロインかと思った女性が、いきなり殺されちゃうのもグー(^^)お決まりのラストもグー。特典で、メイキングが入ってたんだけど、これもなかなか面白かった。CG全盛の時代に、あえて、手作りの特殊メイクで全編を貫いたのは予算が無いってのもあるだろうけど、やっぱり、ホラー映画は手作りでやってくれた方が面白いし、怖くみえるよね。 | ★★☆ |
| ダンス・オブ・ザ・デッド | テロリストにより壊れてしまった世界。母親と共にダイナーで働く少女。ある日、ダイナーに4人の男女がやってくる。彼らのうちの一人の男に惹かれた少女は、彼らと共に、初めて外の世界を知るが・・・フレディ役で有名なロバート・イングランドが、強烈なキャラクターのバー(ディスコ?)のマスターを演じている。終末観漂う映像と、驚愕のラスト。既成のゾンビ映画とは明らかに一線を引く作品でした。 | ★★★ |
| 遺体安置室 死霊のめざめ | トビー・フーパー監督の新作。前作の「ツールボックス・マーダー」はそれなりに面白かったし、今回は初のゾンビ映画っつうことで、チョット期待したんだけど・・。いや、途中まではそれなりに面白かった。得体の知れないことばかり起きる家、徐々に黒いカビのようなものに蝕まれ、やがて、人々がゾンビと化していき、少年と幼い妹を追い詰めていく。そこに、その家に纏わる呪われた惨劇が明らかになり、やがて、その全ての元凶が明らかになる。流れとしては悪くないんだけど、あまりにもオーソドックス過ぎて、意外性が無い。いや、ラストは確かに意外だったんだけど、そのどんでん返しは要らないでしょう。物語が締まるどころか、思いっきり放棄しちゃったって感じ。何をどうしたいのか、さっぱり分からないんだよなぁ。ホント、トビー・フーパーってばどうしちゃったんだろう・・・。 | ★☆ |