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繰延資産とは 繰延資産の償却方法 繰延資産の償却期間

 繰延資産とは

 法人税法、所得税法の規定が影響して、教科書的簿記と区別されて税務会計なるものが自然と形成され、実務簿記として仕訳や経理処理が慣行で用いられています。繰延資産に関しても同様です。

 繰延資産とは、税法上は、支出した費用のうちその支出の効果が1年以上に及ぶもので、資産の取得に要したもの及び前払費用とされるものを除いたものをいいます。その支出の効果の及ぶ期間を税法で定めており、その期間にわたって償却していくことになります。
 ちなみに、資産の取得に要した費用でたとえば、不動産購入のための仲介手数料などは、資産の取得価額を構成します。前払費用とされるものは、たとえば、信用保証協会の保証料や金融機関への前払支利息などで、期間計算がもとになっている費用などをいいます。

繰延資産はいわゆる商法上の繰延資産と税法上の繰延資産とに分けられ、取扱いが違っています。
以下、ご説明します。

商法上の繰延資産
区分及び科目 内容 償却方法
創業費 創立時の設立登記費用、発起人報酬など。
一般の会社ですと、設立のための定款認証のための印紙代や証紙代、
公証人への手数料、謄本代、金融機関への保管証明の手数料、法務局への
登記のため印紙代など、司法書士・行政書士への設立登記の報酬などでしょう。
なお「創立費」も同様の科目です。
随時償却(その金額の範囲内でいつでも償却できます)
建設利息 設立後に2年以上にわたって開業できない場合に、株主に配当する利息をいいます。
開業費 会社設立後、開業するまでの間に、開業準備のために特別に支出する費用をいいます。
一般的には、開業までの求人費、人件費、広告費、消耗品費など開業のために特別にかかった費用がはいるでしょう。
試験研究費 新製品の製造又は新技術の発明に係る試験研究のために特別に支出する費用をいいます。
開発費 新たな技術、新たな経営組織の採用・教育費、資源開発、市場開拓、新規事業開始のために特別に支出する費用をいいます。
新株発行費 株券等の印刷費、資本又は出資の登記についての登録免許税、その他新株発行のために支出する費用をいいます。
社債発行費 社債券等の印刷費、社債の登記についての登録免許税、その他債券の発行のための費用などをいいます。
社債発行差金 社債券等の償還金額の合計額がその発行価額の合計額を超える場合のその超える部分の金額をいいます。 限度額の範囲内で償却します

法人税法上の繰延資産
区分 内容 償却方法
自己が便益を受ける公共的施設又は共同的施設の設置又は改良のための費用 ・自己の都合で公道を干舗装した場合の費用
・所属する協会等の会館建設のための負担金など
限度額の範囲内で償却します
資産を賃借し又は使用するための費用 ・建物を賃借するために支出する権利金、更新料、立退料などの費用
・電子計算機その他の機器の賃借に伴って支出する引取運賃、関税、据付費など。
役務の提供を受けるための費用 ノーハウ設定の頭金など
広告宣伝用資産の贈与のための費用 看板、ネオンサイン、どん帳などの贈与費用
その他自己が便益を受けるための費用 ・職業運動選手との専属契約のための契約金
・同業者団体への加入金など

繰延資産とは

川島会計事務所〜インターネット会計事務所

2004/10/17作成